オープンな好奇心で、機能性と美しさを見事に融合させた才女
Nanna Ditzel
1923年デンマーク、コペンハーゲン生まれ。
1950年代のデンマーク家具デザインの黄金時代をハンス・J・ウェグナーらと共に築き上げた、北欧を代表する女性デザイナー。
2005年に84歳で他界するまで、家具デザインはもちろん、インテリア小物、ジュエリー、テキスタイルなど、多方面にわたり活躍し、その活動には数々の名誉ある賞を受賞。
1993年に発表した彼女の代表作「トリニダッドチェア」はトリニダード・トバゴ(カリブ海)の建築様式からインスピレーションを得て作られ、扇形の座面と背もたれの彫刻から創られる無数の陰影が、空間に幻想的で美しい光のアートを演出し、1995年デンマーク ID賞(工業デザイン賞)を受賞。
「美しさというものには決して低い評価を与えてはならない底知れぬ力があります」
「トリニダッドチェア」をはじめ、ビルン国際空港(デンマーク)の為に設計された「ビルンベンチ」など、彼女の作品は、円形というフォルムへの個性的なこだわりと、斬新な色彩や新しい材料や製造方法からのインスピレーションを常に歓迎してきた彼女のデザインに対する信念を象徴している。
代表作
「カリブ海で生まれた究極の形」
トリニダード チェア